こんにちは。東小橋薬局です。
コロナウィルス第5波も落ち着いてきたようですが、まだまだ油断は出来ずおうちの中で過ごすことも多いかと思います。
年齢を重ねると、体の機能が衰えて病気になったり、足腰が弱くなって転倒・骨折したりして要介護状態に陥りやすくなります。
「年だから」と「コロナだから」と言って何も手を打たないでいると、ついには寝たきり状態に。それを避けるには「フレイル」予防が欠かせません。

要介護と健康の中間的な段階がフレイル


フレイルは‘虚弱‘を意味する英語「frailty」から来た言葉で、加齢によって筋力や活力が低下し、放っておくと介護が必要になる状態をいいます。つまり、要介護と健康の中間的な段階です。
老化に関して、昨今よく耳にする言葉に「サルコペニア」があります。
これは、加齢とともに筋肉量が減少した状態を指し、フレイルを引き起こす要因の一つです。
フレイルにはサルコペニアのような身体的な問題のほかに、認知機能の低下やうつ症状など心の問題、一人暮らしやひきこもりなどの社会的な問題も関わっています。
例えば、筋肉量が減り筋力が低下すると、外に出かけるのもおっくうになります。
その結果、人と接する機会が減り、活動量も少なくなるので食欲がわかず低栄養に。
すると益々筋肉量や筋力が衰え、判断力や認知機能も低下・・・というフレイルサイクルと呼ばれる悪循環に陥ります。

  • 1年間で4~5kg以上の体重減
  • 疲れやすくなった
  • 筋力(握力)の低下
  • 歩行スピードの低下
  • 身体活動量の低下

のうち3つ以上当てはまったら、フレイルが疑われます。

フレイル予防のポイントは運動と食事

フレイルであっても、早期に対応すれば健康な状態に戻ることは可能です。また、健康な人も、フレイル予防を行えば元気な生活を長く維持することが出来ます。
予防のポイントは大きく2つあります。

運動


ウォーキング(散歩)などで筋肉量を維持するとともに、スクワットやかかとの上下運動などで下半身の筋肉を鍛えましょう。
下半身には大腿筋(太もも)や大殿筋(お尻の筋肉)など大きな筋肉が多く、効率よく筋肉量を増やすことができます。
もちろん、ラジオ体操や、その場足ふみなど、工夫をすればおうちの中でも筋肉量を増やせます。

食事


3食規則正しく、栄養バランスの良い食事をすることが基本ですが、特に筋肉の材料であるたんぱく質を積極的に摂りましょう。
たんぱく質は魚や大豆製品などにも含まれていますが、肉なら、より効率的にたんぱく質を摂取できます。

若いうちからフレイル予防


フレイルは高齢者が気を付けることであり、若い人には関係ないと思うかもしれませんが、それは間違いです。
例えば、ダイエットをしている若い人が多くいますが、ダイエットのし過ぎは骨密度を低下させます。
骨密度は20~30代がピークで、あとは下がっていく一方です。
そのため、高齢期に入ったころには骨がスカスカになり、いつ転倒・骨折してもおかしくない状態になる可能性が高くなります。若いうちから食事や運動に気を付けることが大切です。