こんにちは。東小橋薬局です。
2月に引き続き、腸活について、
今回は日本を代表する調味料のお味噌についてがテーマです。

味噌の発酵にはかかわるのは「こうじ」です。
こうじは、米などに麹菌(コウジカビ)を繁殖させたものです。
蒸したり煮たりした大豆にこうじと塩、水を加えると、こうじが活動して様々な消化酵素を生み出します。
その代表が、たんぱく質をアミノ酸に分解し、うまみを作る「プロテアーゼ」。
大豆はもともとたんぱく質を豊富に含むため、この働きによってみその強いうまみが生まれるわけです。

一方、でんぷんを分解する消化酵素「アミラーゼ」は糖を作り、甘みのもとに。
また、この糖を養分として酵母が働くことにより、アルコール分が生成され、味噌特有の豊潤な香りが生まれます。
さらに味噌の熟成に欠かせない存在が、乳酸菌。酸の力で雑菌の繁殖を抑えて酵母の働きを助けるとともに乳酸菌自体の酸味も味噌の深みのある味わいを作ります。

このようにこうじや酵母、乳酸菌が複合的に作用してできる味噌には、栄養面でも注目すべき点がたくさん。
原料の大豆そのものが栄養豊富なことに加え、大豆のたんぱく質が分解してできるペプチドには血圧を下げる働きや、抗酸化作用などがあります。
また、女性ホルモン・エストロゲンに似た作用で知られるイソフラボンも、酵素で分解されることで、さらにその効果が増した状態に変化しています。
更年期以降の女性の美容や健康維持にも、味噌は強い味方と言えそうです。

長寿味噌のレシピ

その味噌を毎日お手軽に摂取出来るように、薬局職員も実践している順天堂大学の小林医師の監修する長寿味噌をご紹介いたします。
一度に作って冷凍できるので忙しい朝には本当に便利でお勧めです。

材料

赤味噌80g、白味噌80g、玉葱150g、リンゴ酢大匙1

作り方

  1. 玉葱をすりおろす。
  2. 味噌と酢を加えて混ぜ合わせる。
  3. 製氷皿に入れ替えて冷凍する。


玉葱をすりおろすのが、ちょっと大変なので、ミキサーやフードプロセッサーを使えば手早く時短に。
10個分の氷が作れる製氷機一つ分になりますが、キューブ1個分が約30g。お湯150mlを注いで1杯分完成。
複数分作る場合はまとめて密封できる袋や容器に入れ替えて冷凍しましょう。
お好きな具材を使い、お出汁で作ればさらに美味しく、体にも良いです。続けることで肌の調子もよく、体が整うのを実感できますよ。